2020年12月29日火曜日

ゆく年2020

 リワークは今日が最終日となりました、明日から1月3日までお休みです。今年も残すところあと2日、皆さんにとって2020年はどのような一年でしたか?

今年は何といってもコロナコロナコロナ…そこについて言えば今年ほど世界中の人が同じことを感じ、悩み考えた年は無かったんじゃないでしょうか。全世界のコロナウイルスによる感染者数、78,604,532人、死亡者数1,744,235人(12月27日時点)。死亡者が1日に1人、2人と報道されていた時は、良くわからないウイルスに対する恐怖や不安、亡くなられた方への哀悼の気持ちが強くありました。しかしそれもこのように数字としてカウントされ、その数が多くなればなる程なんだか遠い世界のことのように思えてぴんとこない感覚に陥ります。

身近な生活においても今まで当たり前のように出来ていたことが強制的に出来なくなることが多くその影響は幅広いものとなりました。リワークでも人数を減らし午前午後のみの出席で対応していた時期があります。その頃は初めての事態に右往左往しながらもなんとか運営出来るよう考え対応してまいりました。今現在もコロナの感染リスクを考え臨時的に行っている事、中止している事もありますが、それでも定員数で再開、実施できているのは何よりメンバーの皆様一人一人の感染予防に対する意識の高さとご協力によるものだと思っております。引き続きスタッフ一同、考え得る限りの感染予防・対策に努めてまいります。

2021年はどの様な年になるのでしょうか?

来年にはコロナが落ち着き安心して暮らせる日々が戻ってくることを願うばかりです。今年はお家に籠ってぬくぬくゆっくり一年の疲れをとりましょうね。どうぞ良いお年をお迎えくださいませ。


2020年12月16日水曜日

自宅でできるリラクセーション方法

 もう今年も終わりが近づいてきました。2020年は新型コロナウィルスに翻弄された一年でした。現在も、見えないウィルスへの恐怖に不安な日々を過ごされていることと思います。また、外出自粛要請などで、これまで日常で取り組んでいた気分転換を行うことが難しくなってしまったという方も少なからずいるのではないでしょうか。

心が不安な状態になると、身体は不安に打ち勝とうと戦闘態勢に入ります。不安に打ち勝つためには大事なことなのですが、それだと身体は常に緊張してしまっています。そして、肩凝りや頭痛といった症状が出現してきます。

肩凝りや頭痛がある・・・、リラックスや気分転換の方法がわからないという方に、CRESSで行っている“筋弛緩法”を紹介したいと思います。

CRESSでは、水曜午後の卓球やもぐふのプログラム終了後に本来は実施しているのですが、現在はコロナの影響で卓球ももぐふも実施していないため、メンバーさんの中にも筋弛緩法をなかなか出来ていないという方もおられると思います。この機会にぜひご自宅でも取り組んでみてください。

 

☆筋弛緩法(漸進的筋弛緩法)☆

5秒間力をいれて(緊張)、20秒間脱力する(弛緩)というのを各部位2回ずつ、①~⑫まで順番に行います。

椅子に浅く腰かけて、できるだけ静かな場所で目を閉じながら行いましょう。CRESSでは部屋を少し暗くして、ヒーリングミュージックを流しながら実施していますよ。ご自宅で行うときは、ベルトや時計など身体を締めつけるようなものは外しておくとベターです。

力をいれる順番は以下の通りです。

 

①両手:両手をぎゅっとにぎります。

②目:両目をぎゅっとつぶります。

③口:奥歯を噛みしめます。

④首:頭を後ろに倒します。

⑤肩:両肩をグッと上にあげます。

⑥胸:胸に力をいれます(レントゲンをとるときのように)。

⑦腹:お腹を外に突き出します。

⑧腹:お腹をグッと中に引っ込めます。

⑨背中:両手を上にあげて上半身を反り返します。

⑩脚:かかとを床につけてつま先を上にあげます。

⑪脚:かかとをあげてつま先を床の方に押します。

⑫全身:かかとを床の方へ押しながら、両手をあげて上半身を反り返します。

 

無理せず、ご自分のペースで取り組んでみてください♪

2020年12月8日火曜日

今年もあと少し

 早いものでもう師走を迎えました。新型コロナに翻弄された今年、この時期に発表される「ユーキャン流行語大賞」も、「3密」に決まったとのことです。ノミネートには「ソーシャルディスタンス」「テレワーク」「オンライン」など、やはりコロナ関連の言葉が入っており、このブログでも何度もコロナ関連のトピックが登場しました。ちなみに1984年の初代流行語「金賞」は「マルキン、マルビ」でした。皆さんこの意味をご存知ですか?そして流行語大賞よりも前から恒例となっているのが新聞社などによる「今年の10大ニュース」です。こちらの発表はこれからですが、今年の1位は・・・ほとんどの人が的中できることでしょう。

リワークのメンバーの皆様におかれましては、時にはつらい思いの中でリワークプログラムに誠実に取り組まれていることと思います。この時期、少しだけ肩の力を抜いて1年をふり返りながら、皆様独自の「マイ流行語大賞」や「マイ10大ニュース」を考えてみてもよいかもしれません。

2020年11月11日水曜日

笑うということ

 今回は「笑う」ということについて書いてみたいと思います。


最近お腹を抱えて笑った経験はありますか?

学生のころは「箸が転んでもおかしい年頃」と言われるほど日常に笑いがたくさんあったと記憶しているのですが、社会人になってからその経験は減ってきたように感じています。


笑いの健康効果として、免疫力を上げたり、自律神経を整えたり、脳の活性化につながったりと、研究結果として証明されているそうです。


健康に効果がある笑いの順番があるそうで、「緊張緩和の笑い」「快の笑い」「社交場の笑い」となっています。社会人では「社交場の笑い」の割合が6割程度もあるそうな…


笑顔がぎこちなくなる場面は誰にだってあると思います。そんな時は緊張していたり、そもそも笑える気分ではないのかもしれません。無理やり笑いを作るのは難しいですが、トレーニングをして表情からリラックスにつなげるのも大切ですよね。

顔の筋肉をほぐしたり、鏡で笑顔を作って見たり、コメディ番組を見る、親しい友人や家族と旅行や食事など好きなことをすることで「笑う」機会が増やせるといいですね。



秋から冬にかけて日照時間が短くなってくると気分が上がりにくくなったり、寒さで表情がこわばっていませんか?感染症対策で外出の機会が減って笑うタイミングが少なくなっていることもあるかもしれません。

マスクなしで、笑い合える日が待ち遠しい今日この頃。体調崩さないよう過ごしていきましょうね。


2020年11月5日木曜日

ルービック脳トレ

 朝晩は、冷え込む日が多くなってきましたね。紅葉も見られ、秋らしくなってきたな〜と思っています。日中は、クリニックの中にいるので…「よくわからない」が本音ですが、日差しがあると、まだ少し暖かさが残っているようにも思います。これから徐々に寒くなっていくので、感染症等には十分に気をつけたいと思います。

 


さて、今回はリワークプログラムのひとつである「ルービック脳トレ」について書いてみたいと思います。

 

今週の水曜日の午後は、その「ルービック脳トレ」を実施しました。

 

その名の通り、ルービックキューブを用いて、脳トレを行うプログラムです。6面完成を目指して、もくもくと集中して取り組んで頂きます。

 

昔のリワークをご存知の方は、「リワークにルービックキューブって、あったかな?!」と驚かれているかもしれませんね。いつからスタートしたかを明確に覚えていないのですが…、ここ数年の間にリワークを利用された方は、馴染みのプログラムかもしれません。

 

リービックキューブが揃えられたからと言って、復職が出来るというわけではありません。しかし、何かに集中する力がどれぐらい回復してきたかを見る機会になりますし、何かもくもくと取り組むことが気分転換や気晴らしになるのかどうかを知る機会になります。

頭の体操だけでなく、自分にとって、気分転換や“楽しみ”の幅を広げる機会にもなります。(もちろん、これは合わないと知ることも大切です)

 

リワークでは、まずは集中。そして楽しむことを中心として、ルービックキューブと向かう時間を月に1回程度用意しています。

 

「若い頃はルービックキューブにはまっていたよ」という方から、「本物を手に取ること自体が初めてだ」という方まで、経験値は様々です。それぞれに合わせて、取り組んで頂ければと思いますし、それぞれの楽しみ方を見出して頂けると嬉しく思います。

 

リワークでは、基本的な組み立て方のマニュアルをお渡しし、もくもくと取り組んで頂きます。もちろん、他メンバーとの交流の時間でもありますので、周囲の方とお話しながら取り組んでもOK。互いに協力し合ってもOK

何かに没頭することが気晴らしになる方もいらっしゃれば、和気あいあいと話をしながら何かを作ってみることが気晴らしになる方もいらっしゃると思います。

今のリワークでは、もくもく派が多いのか、集中している方がいると話しづらさがあるのか、静かに取り組まれることが多いように思います。喋る余裕がないほど難しいと頭を悩ませていることもあるかもしれませんね。

だけど、6面揃った時に、「できたよ〜!」と皆と共有し、揃えた本人だけでなく、周囲の人から自然と「お〜」と歓声があがったり、拍手が起こったりする様子が見られます。他者の達成を祝福する皆さんの様子に、私は思わずにっこりしちゃいます。

 

次回のルービック脳トレは、12月ですね。

次回は、「競技会」がある回です。競技会は、3回に1度実施していますので、“初めて”という方もたくさんいらっしゃると思います。競技会では、1面を揃えるスピードを競います。

予選を行い、決勝進出者を3人選出します。決勝戦では、皆が見ているというプレッシャーの中、1面を可能な限り早く揃えるという、なんとも大変な状況を戦い抜いて頂きます。

“絶対王者”と言われる方がいた時代もありました。今回は、前回覇者が連覇するのか、新たな王者が登場するのか。私は、審判で参加する身だからかもしれませんが…、とても楽しみにしています♪

2020年10月26日月曜日

リワークの卒業〜「喜び」、「不安」、そして「悲しみ」〜

 最近のリワークでの出来事です。

何人かのメンバーさんが立て続けに卒業されました。職場復帰を決め、リワークを出て職場に戻っていかれたのです。

リワークのメンバーは復職を目標にして、グループに参加しています。リワークを卒業されたメンバーはその目標が達成されたのです。


リワークを卒業されていったメンバーは復職できる喜びを感じています。不安も感じています。そして、悲しみも感じています。


リワークを経験されていない方にとって、「喜び」は或る意味、理解しやすい感情でしょう。ようやく復職できるのです。

ただ、その「喜び」は、単に復職できるから、というものではないかもしれません。メンバーのリワークでの経験は階段を上るように一直線に復職に向かうものではありませんでした。卒業の日を迎えるまでに、メンバーはリワークという集団で何度も行き詰まり、辛い経験もします。リワークでも休職してしまうのではないか、というくらいに。そういう経験があるからこそ、リワークを卒業して復職することに、手応えがある。そういう性質の「喜び」です。


「不安」はどうでしょうか。この感情も、リワークを経験されていない方に予測できるところがあるかもしれません。リワークは卒業できたけど、本当に再発せずに仕事を続けられるのか。リワークを終了する人も、そう思うのではないか。

実際にリワークを卒業される方も、本当に上手くいくだろうか、という不安も感じているはずです。ただ、その不安は、自分自身について、リワークに参加する前よりもよく知るようになったことからも来ています。リワークの中での人間関係に悩み、その悩みをスタッフとメンバーと一緒に考えた。そういう経験を積み重ねる中で、自分自身を知るようになります。リワークの中の自分が、職場での自分とつながります。今まで見ようとしなかった自分の姿を見るようになると、「不安」がとても意味のある感情になります。他者に関わる時、環境と関わる時、自分自身がどういう経験をしているか知る時に、自分が知らない自分自身に悩むことを、リワークで経験した。自分自身の厄介さや大変さを知ったメンバーが、リワークを卒業する時に、不安を感じるのです。しかし、この不安は、職場に戻った時に、自分に何が起きているのかを考えようとする自分でもあります。そして、人の力を借りで、困難を乗り越えようとする自分にもつながります。これは、再発予防しようとする自分を携えてリワークを卒業していくことです。


「悲しみ」は、もしかしたら、リワークを経験しないと想像するのが難しい感情かもしれません。リワークでのお別れに対しての感情です。

ここまで書いてきたように、卒業する時に「喜び」や「不安」が、大事な意味のある感情になった時に、そのメンバーは休職期間にリワークで大事な出会いと関わりをしています。何の偶然か、この期間に一緒に参加した他のメンバーであり、スタッフです。復職を目標にして参加したリワークが、その大事な目標を達成した時に、これが悲しい別れの経験でもあったことを知ります。この人たちとの関わりの中で、自分が今、復職の喜びや不安を大事な感情だと感じられて、職場に向かっていく。そういう人たちと、不思議ですが、今日をもってお別れする。大事な人だと気付いた人と、別れることは悲しいことです。リワークを卒業されていくメンバーが、悲しみに心を動かしていることが、その方にとって、休職してリワークに参加した時間が、大事な時間だったことを証明しています。

それは、休職とした時には人との関りに絶望し希望を感じられなかったメンバーが、人との関わりによって助けられ何か希望を感じて職場に戻っていく姿でもあります。


2020年9月17日木曜日

夏の終わり

 猛暑が続いた今年の夏ですが、ようやくここ1週間ほど、朝晩に涼しさを感じるようになりました。この、暑くもなく、かといって寒くもなく、という秋の空気を感じると、昔からなぜか切ない気持ちになります。過ごしやすい気候になって嬉しいはずなのに、なぜ切なくなるんだろう、と不思議でした。


 先日、朝のひとこと(CRESSでは毎日、日直さんが朝にスピーチをされます)を聞いていて、気づいたことがあります。それは、夏という季節は、誰しもにとって、何かしら乗り越えなければいけない「山」なのではないかということです。もちろん、物理的に暑さに耐えて乗り越える、という意味でもそうですが、精神的な部分も大きいのではないかと思います。高校野球に代表される、一年の集大成とも言える試合や大会は、たいてい夏に行われます。春から夏にかけて大きな山に登って、ひと山越えて秋を迎え、気づくともう年末がすぐそこに…という季節の流れを、みなどこかしら感じているような気がします。また、夏に騒がしく鳴いていた虫や鳥も、秋冬になると一気に、しん…と静まり返ります。これも、秋や冬にどこか切なくなる理由かもしれません。



 CRESSを振り返ると、5月にコロナウイルス流行の影響で一旦休止、その後少ない人数で再開し、やっとそろった全員で、今年の夏を乗り越えてきました。9月に入り、ひと山越えてほっと一息つく人もいれば、後悔が残っている人、なんだか乗り越えた感じがしない人、そもそも山ってあったのかな?と思う人、さまざまかと思います。秋になり、年末がもうそろそろ見えてきて、焦燥感を抱きやすい時期ですが、これまで自分が積み重ねてきたことを振り返り、一歩一歩進んでいければと思います。

2020年9月10日木曜日

備えあれば憂いなし

9月に入り暦の上では秋の季節となりますが、現実はまだまだ残暑厳しく、秋の訪れを感じるのはもう少し先になりそうです。今年も厳しい暑さが続き、コロナ対策でのマスク着用もあり脱水や熱中症で倒れる方も多かったようです。長い梅雨、毎年更新される各地での気温上昇、記録的な豪雨、年々例年どうりにはいかない自然の変化を感じます。

先週末には強大な台風10号が西日本を襲いました。前もって情報を得ることができる災害であっても完全に被害をなくすことは難しいようです。台風で言うと、関西は比較的台風被害が少ない地域だと思っていましたが、それをすっかり覆されたのが一昨年の台風21号です。あの時の、風で車が転がる映像や、関空の滑走路の冠水、連絡路の損傷の映像などはまだ記憶に新しいものかと思います。今や自然災害はどこにいても起こりうる、決して他人ごとではない脅威だと実感しました。

ところで皆さん〝備え″はどうされていますか?

今は防災グッズも簡単に購入できますし、非常食の種類も増え美味しい商品も多いようです。私も最近準備していた防災グッズの中身の見直しを行いました。正直十分かどうか疑問が残るところですが、準備していることに満足・安心している感覚です(笑)ただ今回の台風10号がかなりの大型であると知り、沖縄や九州で暮らす友人たちに警戒してほしいと連絡をとる中、実際どのような対策が必要なのか実はわかっていないことに気づき、これを機会に情報の〝備え″として調べてみました。今はネットで簡単に情報を得ることができるので敢えてここで書く必要もないのかもしれませんが、一緒に共有・再確認ができればと思い、今回知りえた情報をいくつかご紹介したいと思います。

<非常用品>

懐中電灯 予備バッテリー(乾電池)携帯電話用充電器 携帯ラジオ

ライター、ろうそく 救急箱(常備用)ヘルメット 携帯トイレ

歯ブラシ 眼鏡・コンタクトレンズ ティッシュ・ウェットティッシュ

ブランケット 衣類・タオル 軍手 貴重品(現金・通帳・印鑑)

非常食 水 


*これに加えて女性、小さなお子様は

生理用品 母子手帳と保険証 粉ミルク おしりふき・おむつ


*感染対策に

マスク ハンカチやティッシュ アルコール消毒液 体温計 


*ここにはないのですが私が思いつくものとして

常用薬・常備薬 レインコート ゴム手袋 汗拭きシート ペンと紙

夏なら… 電池式扇風機・クーラー 帽子 ひんやりグッズ クーラーBOX

冬なら… 使い捨てカイロ 毛布 手袋・マフラー などなど。


色々と列挙しましたがこれでも最低限といったところでしょうか…。しかし最低限の備えを確実にしておけばいざという時に慌てることはないと思います。9月は防災月間です、このブログを最後まで読んでいただけたなら、これをきっかけに準備、見直しをしていただけたら幸いです。

    



2020年9月2日水曜日

夏にみたい映画

 

早いものでもう9月になりました。

9月とは言えど、まだまだ暑い日が続いています。新型コロナウィルスだけでなく、熱中症にもまだまだ注意が必要ですね。

 

さて、リワークでは、毎月最終の月曜日に映画鑑賞会というプログラムを行っています。4月のブログでも書きましたが、映画鑑賞会では、メンバーさんがテーマに沿って選んできた映画の中から多数決で決まったものを鑑賞します。

テーマが決められていることに加え、120分以内、レーティングの制約もあります。ですが、皆さん毎回様々な思いをもって映画を紹介してくださっているのが印象的だな〜と映画決めの際には感じています。

 

8月の映画鑑賞会テーマは「夏にみたい映画」でした。題名に「夏」や「サマー」がついていたり、夏が舞台になっているものを紹介してくださった方もいました。あるいは、「以前夏に観て印象的だった」と言って紹介してくださった方もいました。

そういった「どんな思いでこの映画を選んだのか」ということ知ることは、なんだか新たなメンバーさんの一面を知れる気がし、楽しみな時間の一つになっています。

 

そこで、私だったら「夏にみたい映画」、何を紹介するだろうかと考えてみました。私だったら、「スタンドバイミー」を紹介しようかなと思います。作品の詳しい紹介はここではやめておきますが、少年たちのひと夏の体験を描いている映画です。観たことがある方は、自分自身の思春期の体験を顧みられた方も多いのではないでしょうか。私は夏が終わる頃に観たくなる映画です。

 

自分一人だけで観るのではなく、他の人とも一緒に観るもの……。どんな体験を私は共有したいのだろうか……。なんて考えていると、皆さんが映画を選んでいる時の気持ちを追体験している気分になります。

皆さんのそんな思いが込められて紹介してくださった映画を知れること、そしてその映画を観れる機会を今後も楽しみにしています。

2020年8月28日金曜日

残暑お見舞い申し上げます。

本当に暑いですね。連日、当リワークの開始時間には、すでに気温30度を超えていて、通ってこられるメンバーの皆さま、本当にお疲れ様です。


コロナ禍に加え、今年は長梅雨のあとの酷暑でより一層堪える気がします。中期予報ではもうしばらくこの暑さが続くということです。例年だとお盆が過ぎたころには朝晩もう少し涼しいはずなのに・・・?とふと思い、去年の夏の気温を調べてみました。今はインターネットで過去数十年間の天気を調べることができるサイトがあります。それを使って去年の同時期、8月下旬の大阪の「熱帯夜」(夜間の最低気温が25度以上)の状況をみてみました。昨年は824日に、ようやく最低気温23.4度の日が登場しました。25日からの週に入ると、熱帯夜は1日だけで、やはり8月下旬は朝晩涼しくなる時期だったのです。もちろん気候は年によって違い、おととしは8月中旬が涼しく、下旬は熱帯夜が続いていました。


この「天気・気温調べ」を始めたら止まらなくなり、自分の生まれた日の天気を初めて知ったり、思い出の日の天気を再確認したり、歴史的なあの日の天気は?などと、意外と面白いですよ。日本は本当に熱帯性気候になりつつあるのか、など、ちょっとした夏の自由研究のつもりで、気分転換にいかがでしょうか。

2020年8月12日水曜日

連日の猛暑

 7月は雨天続きで梅雨が長かったので、夏の晴天や入道雲が恋しく感じていましたが、いざ今のような天気に恵まれると「少しくらい曇り空でもいいのに。。。」と無い物ねだりをしてしまいますね。


外出時のマスク着用に抵抗はなくなってきましたが、この暑さでは熱中症が心配です。

梅雨明けが例年より遅れたことや外出自粛傾向で、昨年より熱中症患者は今のところ少ないようですが、猛暑続きなので今後注意が必要になってきます。


エアコンの効いた室内だと喉の渇きは気づきにくいですが、着実に体内の水分は排出されています。こまめな水分摂取を心がけてほしいと思います。

暑いと冷たい飲み物や食べ物を選びがちですが、体を必要以上に冷やす原因になってしまいます。南国の食べ物やスパイスを使用した食べ物は、体温を下げる効果があると言われているので、取り入れてみてください。


夜間も注意が必要で、寝る前と起床時にはコップ一杯の水分をとるようにしてください。

寝室のエアコンや扇風機を直接風が体に当たらないように設定したり、氷枕を使用するのもオススメです。ただ、暑いからといって掛け布団を使用しなかったり、半袖半パンのパジャマだと余計に体を冷やして起床時に倦怠感が出現してしまうので、自分にあった睡眠環境を探してみてください。


せっかくの連休、今できることを目一杯楽しんで、体調を崩されないよう乗り越えていきましょうね^□^♪

2020年7月30日木曜日

遊ぶこと

 じめじめとした日が続き、すっきりと晴れやかな空が恋しくなってきました。コロナもまだまだ猛威を奮っている中、雨による災害も各地で起こり、辛い思いをされている方がたくさんいらっしゃると思います。2020年は、不自由で窮屈で気が滅入ることが多いなと感じています。

 

 そんな気が滅入ることが多いからこそ、“遊ぶこと”や“遊び”について、少し触れてみたいと思います。また、7月の心理教育(リワークの担当スタッフである看護師や臨床心理士が、各自の専門性を背景に、一月に一回交代で講義を行うプログラム)でも、“遊ぶこと”をテーマに講義を行いました。

 

 さて、皆さんは遊ぶことと聞いて、どのようなことを思い浮かべられるでしょうか?リワークでも同じように投げかけてみると、皆さん様々かつ豊富に意見を出して下さいました。

 

 ここで私が取り上げたい“遊ぶこと”は、小児科医でも、精神分析家でもあるD.ウィニコットの考えを元にしたものです。

 

 ウィニコットは、子どもの治療の豊富な経験から、「治療というのは、遊べない状況から遊べる状況にすること」だと述べています。また、遊びの中には、「創造性が含まれ、もう一人の自分をのびのびと自由に表現することだ」とも述べています。

 

 “創造性が含まれ、のびのびと自由に表現すること”という点に着目して、こういった視点がどのような時に活躍しているか…について考えてみます。例えば、何か思い通りにいかないときやストレスが溜まったとき、遊ぶことを通して欲求不満状態に持ち堪えることが可能になると考えます。

 一つ例を挙げてみると…

 コロナウイルスの感染が拡大し、4月に緊急事態宣言が出されていました。自宅での自粛生活が求められ、外出して気分転換したり、知人と会って気晴らしをしたりが出来ない状況があったと思います。そんな時、星野源さんが、ある事を提案されました。約1分の弾き語りの動画に、“うちで踊ろう”とハッシュタグを付けて、SNSを通して皆に発信されることで、皆が自分なりの方法で映像を重ねていく場を作られたと思います。

 

 星野源さんのこういった行動は、いつもと違うような緊急事態が起こった時の欲求不満に対する遊ぶことを通した持ち堪える力だったと私は考えます。

 人から与えられるわけではなく、自分で“遊ぶ場”を作り、これまで普通に出来ていたことが制限されるという不自由な状況に対して、のびのびと自己表現をし、創作的に皆が楽しめる場を提供された事例だと思います。

 

 このように人が自然と持っている“遊ぶ”という力は、何か欲求不満な状況に陥った時に活躍してくれる力だな〜と、改めて実感していました。皆さんの中にある遊ぶ力ってどのようなものでしょうか?そしてどのような時に活躍しているでしょうか…?

 

2020年7月20日月曜日

今まで当たり前だったものがそうではなくなること 〜リワークプログラムの再開から思う〜

リワークプログラムCRESSは、新型コロナウィルスの影響で、4月7日から限定的な開催に移行していました。
集団を前提とした復職プログラムであるリワークの運営が、難しくなったためです。
この間には、集団プログラムを完全に停止した期間があります。
そして、リワークルームに入る人数を減らすために、各メンバーが週2回、各回あたり半日で参加する期間も設けました。
それが、半日ずつ毎日の開催にまで増やしていき、現在は通常の1日6時間の毎日開催に戻っています。

現在、週当たりの開催日数と時間は、新型コロナウィルスの前のリワークと同じになりました。

しかし、コロナ前と後で、リワークでは何かが大きく変わりました。
コロナ後には、リワークという環境の衛生面への配慮と注意が、それ以前には比較にならないくらい高まりました。
各メンバーにおいては、復職に向けて健康的な生活を目指すというこれまで共通目標に加えて、ウィルスを防御する生活の実現と維持が必要になりました。
コロナウィルス以後は、今まで当たり前だった生活様式や行動に対して、私たちは立ち止まって考え、判断する必要が生じたのです。

今の私たちにとっては、マスクをすることは、出勤のための服を着ることと同じくらいに必要になりました。
オンラインでの会議や、リモートでの仕事もそうです。

リワークもそうです。
お昼休みには、机をお互いにくっつけて、おしゃべりしながらご飯を食べる。コロナ前は、それは当たり前の光景でした。こうした自由な交流によって、大事な経験が生まれていました。この当たり前のようなお昼休みの時間があることで、メンバーの中から、なかなか皆と話せなかったり、グループは入れないという経験を持つメンバーが出てきます。それは居心地の悪い苦しい時間になったりします。CRESSでは、そういう経験も一緒に考えることで、そのメンバーが自分を知ることにつながると考えていました。

しかし、コロナ後のお昼休みは、食事の時間は会話をしない、という新しい行動が必要になりました。
交流が生まれる環境を作ることで、楽しくなったり、苦しくなったり、というそれまでのCRESSの昼休みではなくて、そもそも食事の時間は話さない、となってしまったのです。

リワークのプログラムもそうです。
今までだったら、当たり前のように机をお互いにくっつけて、近い距離で話し合ったり一緒に仕事をするプログラムに対して、立ち止まって考えなくてはいけなくなりました。
例えば、グループ作業というプログラムです。リワークの集団を職場の集団に見立てて決められた納期までにプロジェクトを完成させるプログラムです。グループ作業の成果物は、当院のホームページにもアップしています。
グループ作業では、リワークメンバーの中からリーダーなどの役職を選出して、組織を作ります。メンバー同志の関係が、仕事の関係になる時、そのメンバーの職場でのあり方が、グループ作業で表現されます。グループ作業の中で、人の話を聞かないで、自分の考えだけで仕事を進めるようなメンバーさんは、職場でもそういうメンバーさんだったのでしょう。そして、普段の対人関係の特徴も、そうなのでしょう。グループ作業の時間には、メンバー各自が持っている特徴が、特別はっきりと出てきます。「特別はっきり出てくる」ということの意味は、そのメンバーと一緒に仕事をしている相手の人が、そういう特徴を感じる、という意味です。「この人は全然、人の話を聞かないで、自分のやり方でドンドン進めるなあ。」と、一緒に働くことになったメンバーが、感じるのです。

コロナ前には、そういう近い距離での接触を前提としていたグループ作業も、コロナ後には、当たり前には出来なくなりました。
1日フルのリワークが再開した現在、それまでのグループ作業のやり方を見直して、近い距離に移動せずとも、グループでプロジェクトに取り組むにはどうしたらいいか、模索しています。

しかし、コロナによってプログラムの実施の仕方が変わっも、変わらないものがあります。
それは、そのメンバーが抱えているものです。
例えば、職場で取り組んでいるプロジェクトが曖昧模糊としていて理解できなくなると、不調になって欠席するようなメンバーは、リワークで同じような状況を経験したら、不調になる。
これは、変わらないそのメンバーの特徴です。
むしろコロナウィルスでリワークが限定的になっていた期間には、メンバー各自が抱えていた特徴が、見えにくくなっていたと言っていいでしょう。
現在、リワークに集団的な要素が徐々にではあれ、増えてきています。そうした時、これまでコロナウィルスの脅威によって見えにくくなっていた、自分自身の中の困った部分が、リワークの中で出てきている。
そういう風に、メンバーが経験できているかどうかに、私たちは注目しています。
リワークの中で出てきた自分の姿を、今とらえて、それを一緒に考えていきたいと思っています。

2020年6月25日木曜日

梅雨を楽しむ



朝起きて、雨が降っていると、「雨かあ…」となんとなくどんよりしませんか?
私は、最寄り駅まで自転車を使っていることもあり、雨の日はちょっとテンションが下がります。
梅雨のこの時期、じめじめした気候に気分が沈む、気温の波で体調がすぐれない、そんな方も少なくないのではないでしょうか?

そこで今回は、ゆううつな雨の日が、少しでも楽しくなるようなアイデアをご紹介しようと思います。


☆デザイン性&機能性のあるレイングッズを身につける☆
防水機能のあるバッグやシューズがたくさん売られています。最近は、機能性だけでなく、デザインも素敵なものが多く、こんなにおしゃれなの?と驚くことも。私は特に、おしゃれなレインシューズをおすすめします。靴下が濡れることもないため、雨の日でも足元が快適です。

☆傘にこだわる☆
傘の種類も、コンビニエンスストアで売られているビニール傘から、こだわりのつまった傘まで、さまざまです。友人は、7色のレインボーカラーの傘にひとめぼれし、思い切って買った(少し値が張ったよう)ところ、雨の日が楽しくなったと言っていました。ご自身のこだわりの1本を見つけてみるのはいかがでしょうか?

☆しずくネイルなど雨モチーフのおしゃれを楽しむ☆
 梅雨の時期、しずくモチーフのネイルをしている方を見かけます。涼しげでおしゃれですし、梅雨の時期にぴったりで素敵だなあと思います。梅雨にまつわるアイテムを探して身につけてみるのもいいかもしれません。

☆雨の日ならではのヘアスタイル☆
湿気で髪の毛がまとまらない…そんな時は、髪の毛をアップにして、いつもより少しおしゃれにまとめてみると気分が晴れやかになるかもしれません。雨の日はこのヘアスタイル、という定番を決めておくと、朝迷わなくてすむので、時短にも繋がりそうですね。

☆雨をテーマにした歌にひたる☆
 最近ラジオで、「雨」をテーマにした曲特集が流れていました。少し切ないような、静かな曲が多かったですが、雨の日にしっとりとした気分にひたることも、趣きがあるような気がします。



このブログ、隣のスタッフにあれこれ相談し、意見をもらいながら書いています。髪の毛をアップにするアイデアは、そのスタッフから教えてもらいました。この次の雨の日に試してみよう、新しいヘアアクセサリーでも買いに行こうかな…と考えると、ワクワクしている自分に気づきました。

人それぞれ考え方やものの見方は違います。他の人の考えをきいてみると、自分では思いつかなかった素敵なアイデアに出会うことがあります。
CRESSでは、毎朝担当のメンバーさんがスピーチをする時間があります。知らなかった情報を知ったり、そんな考えがあるのかあと視野が広がったり、とても楽しい時間です。

ぜひ皆さんも、周りの方と梅雨を楽しむ工夫について話してみて下さい。きっと素敵なアイデアに出会うと思います。「雨やだなあ…」と思っていても、梅雨は避けて通れません。どうせなら、楽しく梅雨を乗り越えたいと思います。ちょっとした発想の転換で、毎日の生活を豊かなものにすることが出来るような気がします。お気に入りのレイングッズやちょっとした工夫で、梅雨を楽しく乗り切りましょう♪

2020年6月3日水曜日

コロナに負けるな。


5月末に緊急事態宣言が解除となり、ニュースで耳にする毎日の感染者数も減少し、ようやくコロナも終息に向かっているようです。実際、私が使っている通勤電車でも人が増え元の日常が戻ってきたことを実感しています。
今回のコロナ感染流行は予想以上の事態となり、世界中の人々にあらゆる影響を与えるものとなりました。コロナによって受けた打撃は社会的、経済的なことだけでなく、人単位での心への衝撃も大きかったのではないでしょうか。そういった意味ではまだまだ終息とは言えないのかもしれません。

そんな全体的に沈んだ、滅入ってしまいそうな状況の中、コロナに負けず元気にやっていこう!といった明るい働きかけも多く目にしたような気がします。私が特に印象に残っているのはNHKで放送されていたその名も「コロナに負けるな」という体操番組です(4月で終了しています)。
内容はおうちで簡単にできる運動を5分程度で紹介してくれる短いものなのですが、そのフレーズが頭に焼き付くぐらい色々な意味で印象的な番組です。

まず、インストラクターのお兄さん、筋肉ムキムキのスキンヘッドで色黒、正直外見は大変怖そうな印象なのですが、声は高めで軽快、何とか爽やか。オープニングでは「コロナに負けるな」と叫んで、大根を割ってみたり、グレープフルーツを片手で握り潰したり、野菜を豪快にかじったりとワイルドなパフォーマンスを見せてくれます。時には苺をひとかじり、可愛いさもアピール(こちらは困惑)。肝心な運動内容はというと、年齢に関係なく簡単に出来るものが多くわかりやすいです。が、その時に使う小道具が個性的で、「おうちにある手軽なもので・・・。」が口癖なのですが、タオルとかではなく、傘やバケツといった確かにおうちにはあるけれどわざわざ感がすごいものをチョイスしてきます。この説明だと一見嫌いな番組だったのかと思わせてしまいますが、我が家では人気でONTIMEでお兄さんと一緒に運動をしていました。何でしょう?いつの間にか癖になる中毒性のある番組だったと思います(あくまで個人的感想)。

何だか番組紹介のようになってしまいましたが、リワークでもヨガやストレッチなどおうちや会社でできる軽運動のプログラムを取り入れています。座ったままで、TVを見ながらでも行えるものが多いかと思います。“毎日運動の時間を”と構えて考えると続けるのが難しいかもしれませんが、ながらや、思い付きでも良いので、短い時間を長期で続けてみはどうでしょうか。体力・免疫力を高めるためにも、適度な運動、バランスのとれた食事、十分な睡眠を心掛け、共にコロナなどの感染症に負けないからだ作りに努めましょう。

2020年5月27日水曜日

答えのない状況に耐えること・・・


早いもので、もう5月も終わりが近づいています。新年度が始まり、2か月が経とうとしていますね。
全国で緊急事態宣言が解除されましたが、まだまだ状況はどのように変化していくのか不透明です。外出も普段通りにできない日々が続き、ストレスを感じている方も多いと思います。私自身、行動を制限されるという経験がなく、ストレスを感じることが少なくありません。この状況はいつまで続くのか…そして、これから状況は快方に向かうのか…と皆さん感じておられることと思います。私たちは、このどうなるかわからない状況にどうにか耐えることを求められています。

こうした答えのない状況、対処しようのない状況に耐える能力を表すものに「ネガティブ・ケイパビリティ」という概念があります。近頃のコロナ禍で注目されつつある言葉なので、聞いたことがあるという方もいらっしゃるかもしれません。

普段慌ただしく、でなくても、何気なく生活をしていると、つい結論を急ぎがちになってしまいます。しかし、結果を急ぐということは、その場に立ち止まってみることや熟慮してみることを投げ出していると言えます。
慌ただしい日々を送っていると、この立ち止まって考えてみるということが忘れがちになってしまいます。
しかし、現在のコロナ禍の状況のみでなく、日常、私達を取り巻く環境は答えのないもので満ちています。人間関係もそうです。例えば、「あの人は今どう思っているのか」、「自分がさっきしたことは本当に正しかったのか」など・・・
そして、それを気にすれば気にするほど不安は大きくなっていきます。さらに、自分の中にネガティブな考えが浮かんできたら、それで一杯になってしまうということもあるかもしれません。
そんなとき、結論を急がず、こうした答えのない状況に踏みとどまってみると、一杯一杯だったものから、ふと新しい側面が見えてくることもあるでしょう。

結論を急がずに立ち止まってみることも、慌ただしい日常に中で大切なものかもしれません。

2020年5月22日金曜日

「変わり目」の時

4月7日以来、約1か月半続いた緊急事態宣言が、大阪府では21日に解除されました。新型コロナウイルスの新規感染者数も1ケタの日が続き、感染拡大は落ち着きつつあるといえます。この間、当院でもリワークプログラムの変更などメンバーの皆様にはご不便をおかけしてきました。
感染収束に向けて希望も見えてきた一方、このようなものごとの「変わり目」の時期というものは、意外と精神的に不安定になりがちです。季節の変わり目には寒暖の調節がうまくいかず、体調を崩しやすいように。今回のコロナ禍のような未曾有の事態が起こると、社会心理学でいう「正常性バイアス」で事態を過小評価したり、反対に過度の警戒心を持ってしまったりする傾向のはざまで、緊張と緩和の切り替えがうまくいかないことも多いのです。「自粛モード」「ステイホーム」にやっと慣れたと思ったら、今度は緩和することに不安を覚えたりします。この時期、変化についていけないと思っても、それ自体が誰にとっても普通のことです。イレギュラーで先が読めない状況のときは、イレギュラーなことが当たり前なのだと思って、焦らず一進一退の姿勢を大切に、自分のペースを大事にしていけるといいですね。

2020年4月27日月曜日

同じ日の繰り返し

早いもので4月も終わりが近づいてきました。
みなさんはどのような新年度をお迎えになったのでしょうか。
緊急事態宣言が発せられ、リワークの対応も大きく変更することになりました。
現在は個別の対応がメインとなっています。



近況報告を最初に聞いていますが、多くのメンバーさんが「生活リズムが崩れてきた」「運動不足で…」と今までの生活リズムを維持することに苦戦されているようです。
外出先も近所の散歩やスーパーへの買い物などに限られており、気分が滅入る日々が続いていますね。



前のブログにもあるように読書や映画観賞などで別世界を体験してみたり、健康を考えてバランスのいい料理を作る、運動がてら大掃除をしてみる、外出できるようになったらしたいことリストを書き出して見る等、普段忙しくてゆっくり取り組んでいないことにチャレンジして見るのはいかがでしょうか?



何もせずにぼーっと過ごす、受動的にTVや動画、ネットサーフィンではあっという間に1日が過ぎ去ってしまいます。
どんなことでもいいので積極的に「これをしよう!」と1つでもこなしていければ1日の充実感はあがるのではないでしょうか?
「あんなに時間があったのにコレしとけばよかった…」と後悔するより、時間を有効活用していきたいものですね。



今一度生活を見直して、体調を崩さないよう朝起きたら顔を洗う→服を着替える→朝食食べる→日光を浴びる!をお勧めします。細かな順番は気にしませんが…^^;
規則正しいリズムへと少しずつ戻していきましょう。

2020年4月23日木曜日

こころを豊かにする“読書”

コロナウイルスの影響は様々な分野に広がり、なかなか収束への目処が立たない状況ですね…。今は、感染しないため、感染させないためには、外出を自粛し、人との接触を減らすことが求められています。
リワークでも、参加されている方々の安全を第一に考え、通常の集団での活動を一時休止しています。現在は、個別面談や個別作業のみの活動を行っている状況です。

さて…
自宅で過ごすことが多くなり、“誰か”とではなく、“個人”で過ごす時間がおのずと増えていると思います。何かしなければいけないわけではありませんが、何をしよう・・・と悩むこともありますね。

私は“読書”の時間が増えました。そこで、読書について、勝手ながらこちらに書いてみようと思います。

「本が好きだ!」という方には、読書はわくわくする時間や充実した時間と感じられるかもしれません。一方で、「本はあまり好きじゃないかな…」という方には、時間がかかるし、苦行だよ〜と感じられるかもしれません。

皆様はいかがですか?
リワークでは、「さぁ、読書をしましょう!」というプログラムはありませんが、個別作業の際に読書をされている姿や、休憩時間に最近読んだ本を紹介したり、その紹介を聞いていたり…されている姿を見かけます。“本が好き”や“本を結構読むよ”という方だけでなく、多くの方にとって、「読書」もしくは「本」は身近に存在していることだと私は思います。

では、読書がもたらす効果には、どのような事が挙げられるでしょうか。

メジャーな所で言うと、語彙が増える、文章力が高まる、偉人の考えを知ることが出来る、気分転換や趣味の時間になる…など、たくさんのことが挙げられていると思います。“年収”と“本を読む量”が比例しているなんていう話も耳にします。

さまざまに挙げることが出来ますが、私が思う読書の効果は…
「自分を知る」こと、そして「こころを豊かにする」ことです。

私の恩師がよく言っていた言葉があります。それは、「小説がおすすめだけれども、どんな本でも良い。本を読みましょう。本を読んで、人を知る。そして、自分のこころがどんな反応をしたか観察してみて。それが、人との関わりの中で生きてくる」です。

本といってもさまざまな種類がありますが、例えば小説。
小説を読んでいると、知らない間に、あたかも自分が主人公になったかのように一喜一憂していることがあります。もしくは、主人公のライバルとして描かれている登場人物を主人公よりも応援していることがあります。主人公に、もしくは別の登場人物に共感しているのだと思います。
また、ストーリーを追う中で、腹立たしい気分になることや、悲しくなること、愛おしく感じることなど…いろいろあります。そして、自分には、こんなにたくさんの感情があるのだと気付かされます。また、こんな気持ちになるのか…と自分自身のこころの動きを知ることになります。
でも、どうしてか、同じような感情ばかり出てきて、見えてこない感情があることにも気付かされます。見えてこないというのは、自分が気づいていないということではなく、自分が取り扱うことを苦手としている感情のことです。

どろどろした気持ちや、そういった人間関係に抵抗がある方は、それを避けたい。つまり、自分の中で取り扱えない、抱えられないから、触れやすいハッピーなストーリーを選ぶことが多くなるかもしれません。恋愛物でドキドキしたい方は、きっとそういった気持ちを取り扱うことを得意とされているのだと思うので、抵抗なく楽しく読まれると思います。一方で、他者がハッピーになることを妬ましく感じる自分がいると、そういった小説とは距離が遠いかもしれません。
恩師の言葉の“人を知る”には、他者のことだけでなく、自分自身のことも含まれていると私は考えています。自分がどのような場面で共感するのか、自分が何を求めて、もしくは何を避けて本を読んでいるのかを知ることは、自分自身がどのような場面を得意(苦手)としているかを自分で把握する(自分を知る)ことでもあると思います。

もう一度小説を取り上げてみます。小説の中の主人公は、私達がさまざまに感じているのと同じように、さまざまな感情を見せてくれます。その中には、共感しやすいものもあれば、自分にとって親しみのない感情も出てきます。
共感しやすい感情は、こころを揺さぶってくれるかもしれないし、感動を呼び起こしてくれるかもしれません。豊かに、こころを活動させてくれます。
親しみのない感情は、日頃触れることのない感情に、私達を出会わせてくれます。こころの中に新しい分野を登場させてくれます。すると、親しみのなかった、もしくは自分では取り扱いにくかった感情を、自分の中で取り扱えたり、親しみのあるものに変えてくれたりするかもしれません。

だから…
読書には、自分を知る(自分自身への理解を深める)効果や、こころが豊かになる(活動性を高めたり、新しい分野を登場させてくれたりする)効果があると、私は考えます。

リワークでは、自分を知る(自分への理解を深める)ことも復職への道筋として重要な事柄です。

集団でのリワークでの活動が休止し、個別での活動になった今、自分を知る、そして皆様のこころを豊かにする機会として、読書をしてみてはいかがでしょうか?
危機的な状況ではありますが、自宅で過ごす時間や個人で過ごす時間の少しの助けになると良いなと思います。

2020年4月14日火曜日

新型コロナウィルスの感染拡大を受けてのリワークの休止 〜心の中のリワーク〜

リワークプログラムCRESSも、新型コロナウィルスの感染拡大を受けて、4月7日(火)より、通常の集団プログラムを休止しています。

今回の新型コロナウィルスの感染拡大を受け、リワークプログラムCRESSでは、メンバーの皆さんの安全の優先と確保を第一に考えたいと思っています。

それと同時に、今回のリワークの休止によって、CRESSで復職に向けてともに取り組んでいた経験がなくなってしまう不安があるというメンバーさんの気持ちにも、CRESSは応えていく必要があると考えています。

私達スタッフは、メンバーの皆さんの安全を何よりも第一に考え、復職に向けたリワークでの経験をメンバーの皆さんにご提供する使命を果たしていきたいと思います。

CRESSの実施の仕方や形態について、スタッフで細心の注意を払った上で、ご提案していきます。


リワークは集団です。
集団でこそ経験できるものが、メンバーさんの大事な経験になる。
メンバー同士の心が触れ合い、お互いを知ることが、自分を知ることに繋がる。
それがCRESSが大事にしている姿勢でした。

しかし何という皮肉か、コロナウィルスにとっては、集団こそが感染に好都合なのです。

CRESSでは心の接触という経験を大事にしてきたのに、リワークという集団によってコロナウィルスの感染の危険性を増してしまう。


私たちは二つの世界を生きています。

一つは外の世界。

もう一つは心の中の世界。

心の中の世界は、外の世界と同じくらい、私達にとって現実性を持っています。

外の世界に、コロナウィルスが拡がっています。
外の世界に存在していたリワークも、そのウィルスの影響を免れることはできませんでした。
リワークルームでは感染拡大を防ぐために、お互いの座る間隔を遠ざけ、マスクを着用し、なるべく接触を避けるように工夫しなくてはなりません。

そして、外の世界のリワークは、一旦、休止になりました。

CRESSのメンバーにとって、リワークは生活そのものでした。
リワークルームでメンバーとともにプログラムを経験した現実が、今はなくなってしまったように感じるメンバーさんもいるはずです。

ともに経験し、話し合い、考えてきてた、外の世界に存在していたメンバーたちが、いなくなってしまった。会えなくなってしまった。
そう感じるメンバーさんもいるはずです。

しかし、心の世界にも、リワークは存在しています。

休止期間中に、リワークでの経験を感じることがありますね。

一人で部屋で過ごしているときに、あるメンバーさん言葉やスタッフの言葉を思い出したりすることもありますね。

リワークに通えない間も、生活リズムを大事しようとされています。

健康的に生活したいと思い、苦労しながらも、生活記録を書いています。


リワークでの経験を大事にされた皆さんは、外の世界のリワークが一時的に失ったように感じていても、心の中のリワークを失うことはありません。

心の中のリワークでは、多くのメンバーとスタッフが、皆さんと話し合っています。

心の中では、「接触すること」は「感染」ではありません。

それは、「支え」であり、「安心」であり、「成長」です。

皆さんがリワークで今まで取り組まれてきたことです。


2020年4月1日水曜日

映画鑑賞会



少しずつ暖かくなってきましたね。朝の気温もあがり、布団から出ることがそれほど億劫ではなくなってきたな~なんて感じています…
いつもであれば、春は日も長くなって暖かくなるのに加え、特に4月は新年度が始まる月でもあり、心機一転、気持ちも明るくなる気がします。
しかし、このところ世間はコロナウイルスのニュースで持ち切りです。なんとなく落ち着かず、見えないウィルスに心配な日々を過ごされている方もいるかと思います。また、イベント等も自粛が相次ぎ、なんだかリフレッシュする機会も少なくなっているように感じ、普段エンタメや芸術からもらっている力って大きいのだな~と実感しています。


そんな中、先日CRESSでは、映画鑑賞会のプログラムがありました。鑑賞する映画は、毎月テーマに沿った映画をメンバーさんに一人一本考えてきて頂き、その中から一本を選んで決定します。
3月は「仕事」というテーマで「シティハンター<新宿プライベートアイズ>」を鑑賞しました。鑑賞後は、メンバーさんから「懐かしい」という声が多く聞かれました。


皆さんに映画を紹介して頂くと、どんなストーリーや思いを共有したいのかが伝わってきます。他のメンバーさんがどんなことに関心を持っているのか、また、どんなものが好きなのを知るきっかけにもなると思います。
映画鑑賞って復職となんの関係があるの?と一見思う方もいるかもしれません。しかし、思いを共有したり他者を理解することは仕事をする上でも大切だなと感じることは多くある気がします。また、CRESSで出会ったメンバーと同じ映画・時間を共有するということ自体、とても大事な機会だな~と感じます。


来月の映画鑑賞会は、皆さんにとってどのような体験となるでしょうか。次回も楽しみにしています。

2020年3月17日火曜日

対話することの大切さ

世の中「コロナ」一色になっています。「敵」の正体が見えず、先が見えない状況でどうしても不安感が募ってしまいますね。身の安全を守るためには正しい情報を得ることが大事なのですが、今はむしろ情報は大量にあふれていて、それらをどう取捨選択して、正しい行動を選択するのかという難しさがあります。
そこで再確認したいのが、コミュニティの中での対話の大切さです。昔から人は井戸端会議のような身近な情報交換の場を持ち、「ああでもない、こうでもない」と話し合いをします。その中で自然に情報を整理したり、意思決定のヒントを得たりしているものです。今回のような社会全体の危機的状況だけではなく、仕事や家庭の悩みなど、個人的な状況をどう乗り切るかにおいても、対話の力は重要です。
リワークプログラムでもメンバーさん同士の対話の力を活用する機会があります。つらい、不安だ、といった気持ちも含めて、メンバーさんの前で気持ちを表現することがあります。それをきっかけに相互のやりとりが広がっていき、皆で「ああでもない、こうでもない」というプロセスを共有することによって、次第に混乱していた心が整理されていきます。ただし、心の表出には場の安全感が不可欠ですので、スタッフはその点をしっかり意識して、よい対話が行われるようサポートしていきたいと思っています。

2020年3月2日月曜日

感染予防

そろそろ春が近づいて気分も上がろうかという頃ですが、今年はそうもいかなさそうですね。
新型コロナウィルスに関して誤情報も飛び交っているようなので、私自身も注意しようと思います。



感染予防に手洗いうがい、不要不急の外出を控えることが今は大切と言われていますね。
それでも全く外出せずには生活も出来ませんので、免疫力が低下しないよう規則正しい生活を心がけたいものです。



規則正しい生活といわれると食事・運動と睡眠が思い浮かびやすいと思います。
温かい食事や香辛料を活用する、適度な運動で筋力をつけて基礎代謝をUPさせる、十分な睡眠時間の確保をする等は、体温を上げ免疫力を高める効果があると言われています。
ほかにも、まだ気温が不安定な時期を乗り越えるために衣服での体温調整やこまめな水分摂取など、あげていけば切りが無いですが自分の生活で整える必要があるところから一つずつ取り組んでもらいたいと思います。



リワークではセルフチェックのプログラムで生活の見直しを週1回行っていますが、習慣化するには短期間では難しいことを毎回感じています。
ぜひみなさんも、不安や不調を感じたときだけ生活を見直すのでは無く、日々の生活で意識してみてください。

2020年2月12日水曜日

ぎゅーっとかたまっている“体”と“心”ほぐしませんか?

ここ最近は、コロナウイルスの話題が世間を賑わせていますね。新型肺炎だけじゃなく、インフルエンザや風邪等も流行っています。今年は、暖冬の影響?か、花粉も昨年よりも8日、平均よりも14日早く飛んでいるようです。なんだか、気をつけたり、対策を取ったりすることが重なって、ゆったりした気分になりにくい日が続きますね。
皆さまは、いかがお過ごしでしょうか?

さて、今回はリワークで行っているリラクゼーションについて書いてみようと思います。

何故かと言うと…。年明けからあまりゆったりした気分になれず、追われるような毎日を送っている気が私自身しているからです。先にも書きましたが、インフルエンザなど、気をつけないといけないことも沢山あって、なんだか“ゆったり”から遠ざかっているような気がするからです。私自身が…ですが。

リワークでは、水曜日の午後の時間に、「リラクゼーション」という時間を設けています。以前のブログで、筋弛緩法を書いたことがありました。今回は、同じリラクゼーションの時間に行っているCRESSの「ストレッチ」を紹介しようと思います。

からだが緩まると、“ぐっと”入っていた力が“すっと”抜けます。からだだけじゃなく気分面でも、どんよりから少し軽くなったように感じられる効果もあります。ぎゅーっとかたまっている“からだ”と“こころ”を一緒にほぐしてみませんか?


CRESS流ストレッチ☆

1. 深呼吸
手を組んで、上に伸びます。背筋をしっかりと伸ばすことがポイント。大きく息を吸い込みながら伸びて、息を吐きながら手を下ろしましょう。×3回。

2. 脇腹
腕を組んで、上に伸ばします。背筋を伸ばして、からだをゆっくりと左へ。左を終えたら、右側も同様に。

3. 
左肘を曲げて、右手で左肘に負荷をかけます。左を終えたら、右側も同様に。

4. 肩、腕
両手をクロス。肩から腕にかけて伸ばします。左右1回ずつ行いましょう。

5. 手首
右の手のひらを天井に向けて前方へ伸ばします。左手で、右手を反らせます。今度は、右手の手のひらを床の方へ向けます。手の甲側を伸ばします。左側も同様に。

6. 
まずは、頭を前に倒します。床を見るようにして、後頭部を手でおさえて負荷をかけましょう。今度は、後ろに倒します。首の前側を伸ばしましょう。続いて、横です。左右順に横に倒して、首の横側を伸ばします。最後に、斜め前に首を傾げます。

7. 
左右2回ずつ、大きくまわしましょう。

8. 
両肩に手を当てて、前後に3回ずつ回しましょう。肘で大きく円を描くイメージでまわすと良いです。

9. 
両肩をぎゅっと力を入れて、耳に近づくようにあげます。そして、すとんと落とします。×3回。

10. 全身脱力
椅子にゆったりと座ります。足は床から浮かせて、手も足も一斉にぶるぶると揺すります。

11. 深呼吸
 手を組んで、上に伸びます。背筋をしっかりと伸ばすことがポイント。大きく息を吸い込みながら伸びて、息を吐きながら手を下ろしましょう。×3回。



からだがすっきりした感覚があるかな?と思います。良ければ、ご自宅やお仕事のちょっとした合間にやってみて下さい。